片田舎の小さな町。市の外れに位置する。 町の北東に菅平を臨み、南西では千曲川と犀川が合流する、典型的な扇状地に在る。 鷲見自体に目立つところは少ないが、商業地の須坂や松代に隣接しており、交通量は多い。 地形的理由のためか、町内の至る所に神社仏閣が建つ。 また河川敷には工業地も多い。古くは養蚕業も盛んであったと、古今より工業に賑わっていた地である事が伺える。 町名の由来は、鷲見町を成す三村の町名、若町、島田、三科の頭文字から。
鷲見を成す三村の一。町の西部に位置する。 交通の要衝にあり、県道でもある主要道には、絶えず車が往来している。 江戸期には北国脇住環松代道の宿場として賑わい、その名残が今でも旧宿場町跡として村の一部に残るなど、古くより交通の要衝とされていた事が伺える。 参考:『若穂の文化財』
参考:『若穂の文化財』
鷲見を成す三村の一。町の南部、山間に位置する。 村の中央部に三科川が流れているため、これを中心に東西に広がる。 村内の至る所に小商店が見受けられ、また、坂上には源泉を利用した入浴施設も在るなど、鷲見の中でも特に牧歌的な雰囲気の強い村である。 また、牡丹園やつつじ公園など、自然環境としての見所も多い。 参考:『若穂の文化財』
三科の外れ、三科温泉より坂上に位置する。 祭神は、岡象女神(ミズハノメノカミ) 大山祇神(オオヤマツミノカミ) 和多志大神(ワタシノオオカミ)の三柱。 創立年月日などの詳細は不明。 言伝てによれば延暦年間、坂上田村麻呂が奥州地方の賊征伐の折に立ち寄ったとされる。 例祭は年に二回、四月と十月に行われる。 参考:『若穂の自然と文化』 【補足】 作中との相違点について 1.当社位置を実位置とは別の場所に据えているが、これはシナリオ構築のためであり他意はない。 2.祭神が一柱のみである様な表現があるが、これもシナリオ進行のため説明を省いた結果である。 3.また、(1)当社の神々が零落している、(2)神主が不在、という表現を取ったが、こうした事実もない。 氏子についても『若穂の自然と文化』では「(2008年)現在、二十数戸」と明確に表記されている。
参考:『若穂の自然と文化』
当作品の主人公 母に幽世の者、父に現世の者を持つ、半人半妖の精霊。 幼少より父母に捨てられ、以後、養護施設にて育つ。 高校卒業を機に養護施設を出て放浪生活を始める。 精霊の血を引くためか、自然環境の多い片田舎を好み、多くそうした地で仕事を見つけては暫しその地に留まる。 人当たり良く誰彼問わず無難に接することが出来るが、自身の出生が露見することを嫌い、本心からぶつかる事を避ける。 母が淫精であることもあって、老若男女問わず人に懐かれる。
本作のヒロイン。 食い扶持を探すため入浴施設を目指していた零人と、三科の小商店内にて出会う。 以後もなにかと零人のことを気にかけ、宿泊先を探してくれたり、町内を案内してくれたりなどする。 柔和な性格で人当たりも良い。 零人に対して懇意に接するなど、困っている人間を捨て置けない性格でもある。 反面、他人にあまり理解して貰えない、独特の感性を持つ。 いわゆる天然。 玉にキズ。
喫茶店『ブラッサム』の女主人。 祖父が逝去した折、それまで喫茶店の経営を行なっていた父が農業を継いだため、二番手として担ぎ出された。 本人は現状に不満を抱いているものの、経営は卒なくこなしている。 年下や店に来る一見さんに対しては優しい。 然し、年輩の常連客などに対しては突っ慳貪であったりと、相手を見て性格を変える。 面倒見は良いが面倒は嫌い。 良く判らない。 壱香の斡旋により訪れた零人を、碌な面接も挟まずに雇用してやるなど、根は優しい側に在るのではと匂わせる一面もある。 但しその後の零人に対しての性格は冷感。
若町に住む神の一柱。 前作からのカメオ出演。 零人とは三嶋神社の境内にて偶然出会う。 同時に壱香とも出会うが、この時に零人の出生や不真面目な態度が相俟って、二人の仲について誤解を覚える。 以後、零人を諭すため、三嶋神社へと足繁く通う。 今作に於いてはとにかく思い込みが激しい。